●第50回在京白堊回総会プレイベント●    

第6回「先輩を囲む会」メモ


2月24日(土)、新宿区牛込箪笥地域センターで、第6回「先輩を囲む会」が開催されました。ゲストは、昭和61卒の木村健人さん(潟jュース・サービス・センター代表取締役社長、名古屋大学非常勤講師)で、タイトルは「人生100年時代のキャリアデザイン〜「強み」と「好き」を大切に生きる〜」。同期を中心に、昭和54卒の先輩方から平成25卒の大学生の方まで、幅広い世代の26名がご参加くださいました。会に引き続き神楽坂で懇親会が開催され、27名にお越しいただきました。囲む会、懇親会ともに盛会のうちに終えることができたことを心より感謝いたします。

木村さん、ご多用中にもかかわらず、ゲストを引き受けてくださりありがとうございました。企業や大学で多くの人と接し関わってこられた経験に裏打ちされた、非常に練度の高い、見事なプレゼンテーションならびにワークショップでした。 以下に、概要をご報告いたします。(S61卒・及川謙)



●本日のテーマ●長年企業で人事に関する仕事をしてきた木村さんが、プレゼンテーションのターゲットとして掲げたのは次の二点でした。

@ 50歳を迎えた同期世代のセカンドキャリア形成
A われわれとは違ったものになるであろう、子ども世代のキャリア形成

●木村さんの自己紹介●
木村さんは自身の経歴を振り返りつつ、自ら立てた問いとそれに対する答えとを述べます。 経営コンサルティングを10数年経験するなかで、経営者、働く人がともにHappyになることは簡単ではないと思うようになった。例えば、教育研修をいくらやっても、なかなか人は学ぼうとしない。ではどうすればいいのか? 木村さんは、本来十人十色であるのに、一律のお仕着せの研修をしている点に問題があるのではないかと考えます。そして、大事なことは、「その人自身が中長期的にどうありたいと思っているか」ということであり、そこからキー概念として導きだされるのはその人の「好き」と「強み」である。この2軸を中心にキャリアを構想していくことが大切ではないかと思い至ったそうです。

●これからのキャリア●
木村さんは、「好き」と「強み」という観点について話を進めます。 人生100年時代と言われるようになったが、不安を抱く人も多い。例えば、定年後何をやるか、お金が続くか、AIに仕事を取って代わられる、グローバル化と仕事確保…など、不安は尽きません。 木村さんは、これまでのキャリア形成の仕方が通用するかどうかわからない社会へ移行しつつあるとして、以下のように「キャリアを考えるフレーム」自体の転換を提唱します。 @これまでは… 学力・学歴・平均点の高さが重視された。会社の安定性が大事であり、会社から与えられた仕事をこなし成長に貢献することがよしとされた。 Aしかし、現実に進行しているのは… 記憶・計算はAIが代替する。そもそも安定し続ける会社はあり得ず、たとえ会社が成長しても自分自身が幸せとは限らない。 Bこれからは… 自分の「強み」と「好き」を仕事につなげることで、周囲への貢献と夢の実現をともに目指していってはどうか。

●強み●
ここから話は各論に入り、木村さんは「強み」について詳論します。 統計データからも、強みを発揮することは個人と会社双方をHappyにすることがわかっている。なぜ強みが大事かというと、強みはその人の武器になりやすく、その分成果も出やすい。そのことについての学習も早いし、無理がないので満足感が得られやすい。もともと持っているものだから安定して発揮できるなど、いくつも理由や背景を挙げることができます。 では、一言で「強み」と言いますが、どのような要素から構成されているのでしょうか。木村さんは次のように分類します。

@ 資質、性格、思考、行動など、生まれ持ったもの
A 知識、スキルなど、経験や学習を通じて後から獲得したもの
B 好き、夢、使命、目標など、未来に向かうもの

木村さんは、「自分の強みを認識し大切に伸ばそう」と提唱します。
そして、ここからが今回の「囲む会」の真骨頂、木村さんのファシリテーションで参加者全員がグループワークを体験しました。教材には、オリジナルのワークシートを使います。まず、木村さんがワークシートの記入例を示します。「自分のことだからちょっと照れくさいが…」と説明を加える木村さんに、参加者は笑いつつも納得や驚きの面持ちで聞き入ります。続いて、二人一組となり、お互いの「強み」を紹介し質問を投げかけ合います。若干恥ずかしげに始まったものの、さすがそこはみな元一高生=B集中力と好奇心とで、クオリティの高いワークショップが展開されました。

●好き●
木村さんは最後に、「好き」についてのワークショップを設定しました。 ITの進展で、これまでの常識の枠をはみ出すところに仕事を創り出せるようになってきた。一方「好き」には、無理≠フ枠を取り払う力がある。両者を組み合わせることで、ストレスを低減し、夢、気持ちと経済との両立を図ることが可能になる。 ワークショップでは、各自「好きなこと」を考察し、その延長上にある職業と紐づけます。そして、何ともユニークなことに、自分がその職業について新聞記事に取り上げられたという想定で、架空の記事を作成することになりました。木村さん自身を例示した「記事」に、もはや参加者は人ごととしての視線ではなく、自分自身を投影し読み込む熱い眼差しを注いでいたように感じられました。 木村さんの最後の言葉が印象的です。「好き」の意識は、自分の人生を大切にすることであり、自分が生まれてきた意味を見出すことでもあるのだーー
 
 

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